「パンチャシラ」とは?国章の意味を知ればインドネシアの社会が見えてくる!

パソコンで勉強する少年とおばあさん 社会・文化

インドネシアに入国すると必ず目にするインドネシアの国章。「ガルーダ」という鳥が足で何かをつかんでいます。空港のあちこちやインドネシアの硬貨にも刻まれているその国章の意味を知ると、インドネシア社会の全体像がクリアに見えてくる!

スポンサーリンク

インドネシアの国章

こちらがインドネシアの国章!

インドネシアについて少し勉強したことがある方や、インドネシアに行ったことがある方なら、見たことがあるのではないでしょうか。この国章はインドネシアのお金にも描かれています。

ガルーダ

ガルーダとは、(Garuda) インド神話の神鳥。ビシュヌ神の乗り物。また、インドネシアの国章としての鷲のしるし。

精選版 日本国語大辞典

「ガルーダ」という神鳥はタイでも国章として用いられていますが、タイは赤色のガルーダ、インドネシアの国章は金色のガルーダです。

インドネシア国営の航空会社が「ガルーダ・インドネシア航空」と名付けられていることからも、ガルーダはインドネシア人にとって大変身近な存在だということが分かります。

羽の数に隠されたひみつ

このガルーダの羽にはとても大きな意味があります。

左右両方の翼の数を数えてみると17枚。そして尾の羽毛の数は、8枚です。

そして盾の下の羽毛は19枚、首元の羽毛は45枚。

これらの羽の数によって、インドネシアが独立宣言をした「1945年8月17日」を表しています。国章に独立の喜びと決意が込められていると感じました。

「独立」はインドネシア語で”Merdeka”(ムルデカ)といい、インドネシア国歌「Indonesia Raya」のサビにおいても何回も繰り返し歌われています。

胸のマーク

パンチャシラを表す
五つのマーク

建国5原則「パンチャシラ」

ガルーダの胸にある盾には5つのマークがあり、「パンチャシラ」(pancasila)という建国五原則を表しています。

建国五原則は、建国の父ともいわれる初代大統領スカルノが1945年に演説で述べたことがはじまりと言われています。

建国五原則は次の五つ。

唯一神への信仰

唯一信への信仰は、自分の信じている宗教を信仰しなさいという意味で、現在はイスラム教・プロテスタント・カトリック・ヒンドゥー教・仏教・儒教の6宗教が国に認められています。黒は大地、星はこれらの宗教を表します。

②公正で文化的な人道主義

四角と丸でできたチェーンが象徴。四角が男の人を、丸が女の人を表し、人と人とのつながり、人道主義を表しています。

③インドネシアの統一

熱帯の樹(beringin)のシンボルは、多様性のある民族・文化(根)が一つにまとまることを示し、統一の象徴です。

④合議制と代議制における英知に導かれた民主主義

野牛(banteng)は、社会を構築してその中で生きる動物であることから、民主主義のシンボルになっています。

⑤全インドネシア国民に対する社会的公正

金色の稲穂と白い綿花。これは社会的公正を表すとともに社会の持続と生計の象徴でもあります。

国章の盾が表す意味

最近では、新型コロナウイルスの対策として、日本では給付金が配られましたが、インドネシアではお金ではなく、お米が配給されました。国の施策も、ボランティア活動においても、お金を分け与えるのではなく、食べ物を人々に配るニュースが多く見られました。これも国民性のひとつですね。

国是「多様性の中の統一」

最後に、ガルーダが足につかんでいる標語には、「Bhinneka Tunggal Ika」と書かれています。これは、古いジャワ語で日本語にすると「多様性の中の統一」。

「多様性の中の統一」は、言語や宗教、文化も異なる300もの民族が一つの国の国民として団結しているインドネシア社会を表すとても重要なキーワードです。

「Bhinneka Tunggal Ika」(多様性の中の統一)は、インドネシア独立後に国是(国が認めた政治の基本的な方針)として定められました。

どの民族も共に戦い抜き、勝ち得たインドネシアの「独立」。

自然豊かな国土に住む人々を国民とするインドネシア。島や地域により異なる多様な文化を認め合い、ひとつに団結しているインドネシアは本当に魅力的です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました